ショッピングセンターで買い物をしていると、「お水の試飲いかがですか」「アンケートに答えるとプレゼントがもらえます」と声をかけられることがあります。その先にあるのが、ウォーターサーバーの勧誘です。
「どうしてこんなに熱心に勧めてくるの?」「断りたいけど、どう言えばいいの?」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、ウォーターサーバーの勧誘が多い理由と、角を立てずにきっぱり断るコツ、もし契約してしまったときの対処法をまとめました。
ウォーターサーバーの勧誘が多い理由
ウォーターサーバーの勧誘がよく行われている背景には、このサービスならではの仕組みがあると考えられます。
1. 一度契約すると、長く料金が入るサービスだから
ウォーターサーバーは、一度契約すると毎月の水代や定額料金が何年も続く「継続型」のサービスです。サーバー本体のレンタル料が無料でも、事業者は水代や月額料金で長い時間をかけて利益を得る仕組みになっています。そのため、1件の契約が事業者にとって大きな価値を持ち、新しい契約を取ることに力を入れやすいのです。最低契約期間が設けられていることが多いのも、この仕組みと関係しています。
2. 実物を見せて、水を試飲してもらえるから
ウォーターサーバーは、ネットの写真だけでは大きさや使い勝手がイメージしにくい商品です。人が集まる場所でサーバーの実物を見せ、冷たい水やお湯をその場で試してもらえるのは、事業者にとって大きなメリットです。
3. 家族連れなど、見込みのある人に会いやすいから
ショッピングセンターには、小さな子どもがいる家族連れがたくさん訪れます。ミルク作りや子どもの水分補給など、ウォーターサーバーの便利さを伝えやすい人に、まとめて声をかけられる場所なのです。
4. 契約の件数が成果になる販売スタッフが担当することがあるから
店頭での勧誘は、メーカーの社員ではなく、販売を請け負った代理店のスタッフが行っていることもあります。契約の件数が成果として評価される立場の場合、どうしても勧め方が熱心になりがちです。
実際に起きている勧誘トラブル
国民生活センターは2024年11月、ウォーターサーバーの勧誘トラブルについて注意を呼びかけました。全国の消費生活センターへの相談はここ数年増えていて、2023年度は前年度の約1.4倍。特に、ショッピングセンターなどの特設ブースやイベントスペースで勧誘されたときのトラブルが目立つとしています。
公表されている相談には、たとえば次のようなものがあります。
- 今使っているサーバーの解約料をキャッシュバックすると言われて乗り換えたのに、実際は対象外だった
- お得だということだけ説明され、解約するときにかかる違約金の説明がなかった
- レンタルだと思って契約したら、実際は購入の契約だった
- 急かされて契約し、家に帰って確認したら説明と違っていた
どれも、「その場で、よく確認しないまま契約した」ことが共通しています。
しつこい勧誘を上手に断るコツ
足を止めずに、短くはっきり断る
興味がないときは、立ち止まらずに「結構です」「必要ありません」と短く伝えるのがいちばんです。話を聞いてから断ろうとすると、説明が長くなり、断るきっかけを失いがちです。
「検討します」より「契約しません」
「ちょっと考えます」「家族に聞いてみます」というあいまいな返事は、「では今日中にご連絡を」「ご家族に電話してみませんか」と話を続けるきっかけになってしまうことがあります。契約するつもりがないなら、「今回は契約しません」とはっきり伝えましょう。
なお、特定商取引法では、訪問販売で「契約しない」とはっきり意思を示した人に対して、さらに勧誘を続けることが禁止されています。
アンケートに名前や電話番号を書かない
プレゼントと引き換えのアンケートでは、名前や電話番号、住所を書くように言われることがあります。連絡先を書くと、あとから電話で勧誘される可能性があります。プレゼントが欲しくても、個人情報は書かないのが安心です。
「今日だけ」と言われても、その場で決めない
「今日申し込めば特典がつきます」と言われると、急いで決めたくなります。でも、本当にお得な条件なら、公式サイトのキャンペーンと比べてからでも遅くありません。気になるときは、パンフレットと料金表だけもらって持ち帰りましょう。
本当に気になったときは
勧誘をきっかけにウォーターサーバーに興味を持つのは、悪いことではありません。大切なのは、その場で決めずに、家に帰ってから落ち着いて比べることです。
- もらった料金表と、公式サイトの料金・キャンペーンを見比べる
- 最低契約期間と解約金を確認する
- 他のメーカーのサーバーとも比べる
- 家族と、置き場所や使い方を相談する
確認したいポイントは「ウォーターサーバーの契約前に確認したい7つのこと」にチェックリストでまとめています。
契約してしまったときは
ショッピングセンターの特設ブースなど、お店以外の場所で勧誘されて契約した場合は、訪問販売としてクーリングオフできる可能性があります。期間は、契約書面を受け取った日から8日間です。手続きの方法は「ウォーターサーバーはクーリングオフできる?」で詳しく紹介しています。
自分で判断できないときや、事業者とのやりとりで困ったときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、近くの消費生活センターを案内してもらえます。
まとめ
ウォーターサーバーの勧誘が多いのは、長く使ってもらえる継続型のサービスで、1件の契約の価値が大きいからだと考えられます。興味がなければ短くはっきり断り、興味があってもその場では決めない。この2つを覚えておくだけで、多くのトラブルは防げます。
※この記事は2026年11月時点の公開情報をもとに作成しています。勧誘の理由は、ウォーターサーバーの料金の仕組みなどから考えられる一般的なものです。
参考:国民生活センター「ウォーターサーバーの勧誘トラブルにご注意!」(2024年11月6日)


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